楽しいことは1つも書いていない。1年間のベトナム生活について振り返る。

ベトナム

ほぼ、1年ぶりにブログを書いています。
ベトナムに来て1年と3か月。

今は3週間の一時帰国中なので日本で書いていますが。

何から書こう。
このベトナム滞在中、大きな変化がありすぎて何から書けばいいのか分からない…
本当は、ベトナム生活をエンジョイしている、楽しげでリア充感満載のブログを綴りたいと思っていたけど、現実はそうはならなかった。

ベトナム生活は、日本にいただけでは分からなかったたくさんの学びがあったことは事実。
だけれど、今、この記事を東京のおしゃれなカフェでぱたぱたと書いている私の隣で、
「私将来、海外に住んでみたいの!」と目をきらきらさせながら将来について語っている女子高生2人の姿が、今の私には眩しすぎてつらい…

かつては私もあれだけ憧れた海外生活ではあったものの、たくさんの学びと引き換えにすり減らさなければいけないものが多すぎた。

空気、水、食事、街の雰囲気、日々の仕事、海外生活自体の精神的ストレス、どれが原因なのか分からないけれど、渡航して10か月ほどは手足の発疹が治らなかった。
1年が過ぎたころにはいつの間にか治っていたものの、自分の肌を見るたびにうんざりした。

異文化理解だ、相互理解だ、多様性だ、コミュニケーションだと、表面をきれいな言葉でデコレーションしたところで、とどれだけどれだけ見ないふり、気づかないふりをしたところで、自分には合わない土地であるという事を身に染みて実感し、

毎日日本に帰れる日を指折り数えて待つ日々と、
一瞬でも気を抜けば、立てなくなることが分かりながら走り続け、自分と向き合うことに極振りした1年だった。

毎日家族に会いたい、日本に帰りたいと思いながら、一度でも一時帰国をすればベトナムに戻る気力は1ミリもないように思えて、出入国が緩和されたあとも帰国せずに過ごした。

けれど、何気なく受診した先々月の健康診断で、
今までに見たこともない悪い数値が並び、急遽一時帰国をすることとなり今に至る。

端的に言えば、栄養不良。

食事が合わなかったのに加えて、極度のスーパー(マーケット)嫌いで、炊事能力が昭和のサラリーマンのレベル。

しかも、だれも料理を作ってくれる人がいないなら食べない、

時々大家さんが差し入れてくれる料理と、食べやすいものだけを食べる、という選択をしてきたせいで、目も当てられない結果となってしまった。

自分でも、さすがにこの食生活まずいなあと思っていたものの、毎日生きて、仕事をこなしていくだけで精一杯で、食の質にまで気を回す余裕なんてない。

なるべくしてなった、自業自得の結果といえばそれまでだけれど、
仕事もばりばりこなし、職場でいい人間関係を保ちつつ、日本人コミュニティで人脈を広げ、ローカルのサークルに参加して友達作って、ヨガやマラソンで休日も充実させる。
語学にも困らないように、英会話やベトナム語のレッスンに日々励む。
その上炊事も1人でする。もちろん健康に気を使ったヘルシー料理。

なれない外国で1人で、全て完璧にこなすなんて低スペックの私にはどう考えても無理だった。

1人でできることは限られているので、毎日「仕事にいく」ということに注力した結果、今の私が出来上がった。
振返ってもひどい生活を送っていたと思うけれど、自分なりに一生懸命だったし、だれにどう思われようと、言われようと間違いなく頑張ったと思う。

3週間の一時帰国のうち、2週間が過ぎた。
あっという間だった。夢みたいな時間だった。
今思えば、あの健診結果は私を一時的にでも日本に帰すための神様からのプレゼントだったように思う。
さすがに2か月弱、意識的に食習慣を改善していった結果、健康的な検査結果に近づいた。(つらかったけど)

あと1週間もたたないうちに、再びベトナムに戻らければいけない。

どうやって戻ればいいのだろう。今の一番の心配事は、ちゃんと飛行機に乗れるかどうか。

どうやって暮らせばいいのだろう。次に心配していることは、ちゃんと職場に行けるかどうか。

どうやって働いたらいいのだろう。もっと心配なことは、帰国前と同じパフォーマンスで働けるかどうか。

ただでさえ、職場でぽんこつだった私が、戻ったところで足手まとい以外の役に立つんだろうか。

…というのはただの言い訳で、完全に切れてしまったモチベーションの糸を、
どう結び直したらいいのか分からずにただただ持て余している。

これだけ書いていると、ベトナムのことを悪く言っているように聞こえるかもしれないけれど、私のベトナム人の同僚や友人は私に対して優しいし、良くしてくれる。
日本人の上司、同僚、友人も同様。
決して、私と関わった人たちを貶めたい意図でこの記事を書いていはないことは分かってほしい。

海外生活で同じような悩みをかかえている人の、多少なりともの気休めになっていれば幸い。
…というのも言い訳で、誰かに気持ちを聞いてもらいたかっただけです。
最後まで読んでくれてありがとう。お目汚し失礼いたしました。

2022/8/2

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